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TESE

日本で生まれ、日本のJリーグで育ったプロサッカー選手
― 鄭大世(チョン・テセ)(27) ―

作品紹介 Works

在日コリアン3世プロサッカー選手
鄭大世(チョン・テセ)(27)
「日本」、「韓国」、「北朝鮮」
運命に翻弄され続けた若きストライカー
苦悩の末、選択した「祖国」
彼はその選択に夢を掛けた北朝鮮代表、44年ぶりのサッカーW杯本大会出場
― 舞い降りた夢舞台での惨敗 ―
だが、彼の夢はまだまだ続く
ドイツブンデスリーガへの移籍で、海外への扉を開く
「泥だらけのHERO」の挑戦の記録
― そして、次のW杯へ ―

「韓国に行っても、ウリナラ(北朝鮮)に行っても日本人扱い。じゃ日本で暮らしているからって、日本人扱いでもないし。故郷はいっぱいあるけど自分にはホームがない…」。カメラに向かって静かに語るチョン・テセがいる。
本作は3年半に渡り、ひとりのプロサッカー選手を追いかけた真実の記録である。「サッカー」というスポーツを通して描かれる一人の若者の葛藤。運命に翻弄されながらもその素顔をカメラの前にさらけだす。孤独、そして怒りと悲しみ。いっさいのナレーション説明が排除され真実の言葉と行動だけで描かれる迫真のドキュメンタリーだ。
これまで数々の在日サッカー選手が北朝鮮代表に名を連ねたが、ほとんどの選手が「お客様」としての扱いを受けて主力として考えられてこなかった。そんな状況下で現れた待望のストライカーであった。父親は韓国籍の在日であるが、朝鮮学校で教育を受けてきたため、本人は祖国を北朝鮮としている。そのため人一倍反骨精神が強く、それが原因で孤独感を味わうことも多い。作品の中でもカメラは移動中のバスやロッカールームで、彼のそんな姿をとらえている。
日本では攻撃的な重量型選手として、日本代表チームに彼がいればと願うサッカーファンは多かったはずだ。しかしチョン・テセは北朝鮮代表チームを選んだ。
なぜ日本代表ではなく、北朝鮮代表だったのか? カメラは予選を突破していく姿をとらえながら、その答えを探ってゆく。
そして2010年W杯南アフリカ大会へ同行。世界王者・ブラジル戦の惜敗、ポルトガル戦の歴史に残る大敗。夢にまで見たワールドカップの舞台をチョン・テセはどう見たのか? 帰国後、突如と発表されたドイツブンデスリーガ2部への移籍。
2011年アジア3次予選ではついに日本代表との対戦が発表される…。スポットライトに照らされた日本代表選手たちの影で、必死にゴールを求めてきた男を、カメラはさらに深く見つめ続ける…。
世界6ヶ国、撮影期間1000日。迫真のヒューマン・ドキュメンタリーがようやく完結する。

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